最近、アメリカ留学のために英語をどうやって勉強したのか質問を頂きました。そこで2013年当時にTOEFL受験を通じた書き溜めたノウハウをここに開示します！私は田舎育ちで海外留学行くまで旅行でしか海外に触れたことはなく、初めて海外に行ったのも大学生の時でした。それ位の純日本人の私でも留学ができましたので、今後海外への留学を考えている方のご参考になれば幸いです。もう6年も前なので情報が古くなっており必ずしも正確ではないことを予めご了承ください。

TOEFLとは？

TOEICとは以下の点で異なっている。
・パソコンを使う。紙に書かれた英語から脱し、画面上の英語を読むのに慣れる必要
・Reading,Listningに加え、Speaking, Writing（以下「RLSW」）の能力が問われる
・文法問題がない
・アカデミックなトピック・単語が頻出。日常生活・ビジネスシーンのTOEICと異なる
とっつきにくいトピックに対応するには、イメージを膨らませる必要（例えば隕石の含有物質、その化学的影響についてイメージしながら、読解・リスニングに対応していく）
・試験時間が4時間と長い
・受験料が1回225ドル（約20,000円）と高い。予備校に行くと50万円程度と高い。

TOEFL受験の最終目標？

・TOEFLはRLSWそれぞれ30点満点の合計120点
・米国TOP14のロースクールのほとんどがTOEFLスコア100以上を要求。ただし、TOEFL90点台後半で受かる例もある
・TOEFL100はTOEIC900換算と言われているが、TOEIC900あればTOEFL100とれるとは限らない（例：TOEIC890の人が、TOEFLスコア103まで行くのにTOEFLを17回受験。R29,L25,S22,W27）
・①周到な試験分析、②試験のための勉強、③試験本番でのテクニックの全てが必要
・日本人のTOEFL100のスコアメイキングは、R26,L26,S22,W26が理想（アゴス情報）
・海外在住等の経験がない純日本人のSは23で頭打ちとなる。TOEFL105以上狙うなら、RLW全てをほぼ満点近くとる位の気持ちが必要（R28,L27,S23,W27で105）。

TOEFLスコア100を取る方法？

１．TOEFLの試験内容を把握する
杉村太郎著『新TOEICテスト900点 新TOEFLテスト100点への王道』のチャート図で試験の全体像把握

２．模擬試験にトライして自分のRLSW能力の現状を理解する
・予備校アゴスで無料受験
・本番の雰囲気を体験する
・スコアがその日に返ってくる
・ただし、どの設問で間違えたかまでは教えてくれない
・市販の模擬試験テキストで模擬試験にトライ
・なぜ間違えたか、なぜ当たったのか、RLSWごとに分析
・RLSWのうちテコ入れすべき分野の把握

３．RLSWの各分野ごとに点を取るための勉強をする
・まずはRLを鍛えることを重視（アゴス情報）
・Rは日本人の得意分野であり得点源になる
・Lは日本人の不得意分野であり足を引っ張ることになる
・SWはR,Lの要素が入ってくるので、RLができなければ点が伸びない
・予備校
・旧司法試験用勉強とは異なり、予備校に行かなくても合格（100到達）できる
・行ったことがないので知らないが、アゴスは50万円、LINGOは20万円らしい
・予備校に行っても結局は自分で勉強することになる
・独学
・気になった参考書を買ってとりあえずやってみること
・1500円の参考書5冊（7,500円）買って1つでも自分にとって為になる参考書が見つかれば儲けもの
・為になった参考書は以下の通り

Rの勉強方法

・第一に、解法を知ること
『The Official Guide to the TOEFL iBT 』で解答への道筋を頭に入れる。なぜこの肢が答えになるのか考えよ。本番ではなんとなく読んで答えると間違う。
・第二に、単語を覚えること
『TOEFLテスト英単語3800 (TOEFL iBT大戦略シリーズ)』のレベル3まででOK
・第三に、問題演習をすること
『受験英語からのTOEFL Test iBTリーディング』が易しい

Lの勉強方法

下記はいずれもIpad等を通してApple storeのアプリで入手可能。持ち歩くことでいつでも隙間時間を使ってリスニングを鍛えることができる。
・TED
スクリプト付で10~20分のプレゼンテーションが映像ともに聞ける
トピックが面白いので続けられる
・超字幕
映画なので続けられる。2時間聞いていると英語に慣れる（気がする）
ネイティブの自然な英語に慣れる（単語、発音）
・PBS NEWS
スクリプト付で英語ニュースが聞ける。ディベート等もあり授業での議論で使えそうなフレーズも手に入る。

Sの勉強方法

日本で生活する限り、英語を話す機会はほとんどない。
自分から英語を話す場所に飛び込んでいかなければSの点は上がっていかない。
話せるようになる一番の近道は、

１．英語を話す機会を作ること
・CozyETF
飯田橋にある1時間750円の激安英会話教室。
教師が日本人であることに難があるが、自分が英語を話すのが恥ずかしい、間違えるのが怖いという第一段階を取っ払うには最適。
・Rare Job
Skypeを通してフィリピン人大学生とチャット。毎日30分話せて月額5,000円。
目的は、英語を話すのが恥ずかしいという第一ステップを乗り越えること
S対策の問題を出してくれる先生も選べる
フィリピン人は発音が悪いので、Lの練習にはならない

２．ネイティブの話す英語を真似して、自分でも使って自分のものにすること
普段の日本語を話すトーンから一段階上げて、抑揚をつける。
・超字幕
セリフのシャドーイング。イントネーションも含めて真似る。
・English Village
ネイティブとのマンツーマン英会話。40分2,000円。入会金年間30,000円程度。
目的は、Sの得点アップにつながるよう会話をすること

Wの勉強方法

・Integrated Task
WEB TOEFLの受講
19000円と良心的価格設定。Integrated Taskのテンプレートが手に入る。丸々使える。

・Independent Task
『Writing for the TOEFL iBT (Barron’s Writing for the Toefl)』
サンプルエッセイ200例が手に入る。サンプルを読む際には、結論、理由づけを要約してメモしていくと、本番で実際に短時間で書くことをまとめる際に役立つ。
以下は一例。
When people succeed, it is because of luck, not hard work.　成功は運による
1. has discovered or invented things　運よく物事を発見、発明する
Columbus, worked hard trip to India, found the Americas because of luck (luckily)
2. become famous　運よく有名になる
movie stars, take acting class, get noticed for it, meet a movie director
3. find jobs　運よく仕事にありつく
gets a job not advertised in the newspaper, be in the right place at the right place

LINGOの通信添削の受講http://www.lingollc.com/tensaku/toefl_writ.html
５回添削で15000円と良心的。
提出した解答に、かなり細かく手入れ、修正をしてくれる。

TOEFL受験上のノウハウ

１．試験場の選択
ネットでは「あそこの会場は避けるべき」等の意見が出回っているがあまり関係なし

２．試験本番でのテクニック

R（１題２０分×３セット＝６０分）
・３セットのうち、１つ目から集中することがポイント。
・Questionを先に読む→本文の中から答えを探すイメージ
問題文を最後まで一読してからQuestionを解いていく人もいるらしいが、頭に文章の内容が定着し続けるか疑問。答えは問題文にあるのだから、結局質問を読むごとに問題文に戻ることになる。それならば、いっそのこと、Questionを読んで問われていることを意識しながら問題文を読んだ方が時間の短縮になる。
・次のQuestionに移る際に、パラグラフの趣旨、全体の論理の流れの中の位置づけをさっと確認するのがポイント。最後の要約問題で、問題文に戻った際に全体の構造がつかめていれば手がかりが素早く得られる。
・時間配分に注意、１つのセットで２３分くらいかかるとあとのセットでつらくなる

L（３題（＝①生徒と先生の会話＋②③レクチャー）×２セット）
３セット目はダミー問題なので完全無視。その間は、他の受験者のSの答えをメモｗ
1問1点
全体の流れを聞けただけではだめ。なんとなく聞けたと思っていざ問題になった段階で忘れてしまう。聞きながらのメモ取りが有用。論理構成を抑えること、キーワードを逃さないこと

S（６題＝日常のトピック２題＋生徒同士の会話２題＋先生のレクチャー２題）
試験では、話すスピードはゆっくりでいい。難しい単語、熟語、構文を話す必要はない。
少なくともTask 3,5はテンプレートを用意
瞬時に、ぴったりの、嘘をつくスキルが問われている

W（２題＝Integrated Task+Independent Task）
誤字に注意
Independent Taskは、ぴったりの例が書けるかがポイント

３．試験後のフィードバック
いい点数、悪い点数の原因がわからなければ、次に生かせない
発表は10営業日以降なのでどんな試験だったか忘れる。そこで、試験日のうちに、RLSWのうちできた/できなかったセクション、その理由を覚えておく