客員弁護士佐々木久郎 インタビュー
2024.1.30 一般
客員弁護士の佐々木久郎(ささき ひさお)先生。
定年退職後に弁護士登録、これまでのキャリアを活かして様々な業務に携わっています。
そんな佐々木先生に、弁護士を目指すに至った経歴や、弊所に入所した決め手、弊所を志望する弁護士の先生方へのメッセージなどを伺いました。
これまでの経歴を教えてください |
法律に興味を持ったきっかけは、大学生の頃のサークルです。
その影響もあって、実は大学3年で学部を選ぶ際に法学部を選ぶかも迷いました。平野龍一先生(刑法)の本を読んで、理解できたら法学部に行ってみようと思ったのですが、あまりに難解で、結局元々得意だった数学科を選びました。
卒業後は、当時数学科からの採用を始めていた日立製作所にエンジニアとして入社しました。同僚には工学部を卒業した人が多く、彼らから刺激を受けたことで、在職中にイェール大学の工学部に留学しました。また、文系の世界への興味も変わらず持ち続けていたので、しばらくしてから同じくイェール大学のビジネススクールにも留学しました。 留学から戻った後は、法務ではなく事業部門側から米国の企業などとのM&Aや事業開発を推進する部署で働くようになりました。
その後、リコー・グループに移って、リコーの関連会社で事業開発担当の執行役員を務めた後、リコー本体で事業統合、M&Aや事業提携等の業務に従事していました。M&A案件などでは米国の弁護士の方々などと付き合う機会も多く、弁護士という仕事に興味を持つようになり、60歳頃から、将来的にはロースクールに通うということも考え始めました。結局、65歳の誕生日にリコーを引退してロースクールの試験を受け、66歳から3年間ロースクールに通い、69歳で司法修習、70歳で弁護士として中村法律事務所での勤務を開始しました。 |
現在取り組んでいる仕事について教えてください |
現時点の業務の中で比率が高いのは、海外が関係するクロスボーダーの企業法務です。 |
中村法律事務所に入所した理由と、入所してみての感想を聞かせてください |
入所した理由の1つとして、業務分野が偏っていないということがあります。海外系、国内系、企業法務、民事事件、刑事事件等、色々手掛けている先生が所属していて、代表の中村先生がジェネラリストを目指しているという点にも魅力を感じました。
また、事務所が若くて元気があるので、若くて優秀な人たちと仕事をするのは面白そうだなという気持ちもありました(笑)。法律事務所ではまだ珍しいかと思いますが、リモートワークが進んでいて自分のライフスタイルに合わせて働き方を選べる点もポイントが高かったです。
実際に入所してみてのギャップはあまりありませんでした。事務所の弁護士紹介のページを見ながらどんな先生がいるのか想像していたのですが、想像から大きくは外れていませんでしたね(笑)。リモートワークの環境は十分に整っていますが、事務所の雰囲気が良く、事務所に来るのが好きなので、少なくとも週に3日間は出所しています。 |
今後のキャリア展望を教えてください |
一つずつ目の前の仕事を丁寧に進めたいと考えています。ジェネラリストを目指すにあたっては、色々なクライアントと接することがあるので、それぞれにあった丁寧な仕事をしたいです。 入所して改めて感銘を受けたのが、代表の中村先生の案件を開拓するちからです。自分には欠けている部分だなと痛感しています。これはジェネラリストの大きなファクターだと考えているので、近くで見て学んで、将来的には案件を開拓するお手伝いもできるようになりたいです。 |
NLへの入所を志望される方にメッセージをお願いします |
弁護士は仕事のやり方を自分で決められる職業です。 私としては、弁護士らしい弁護士とは、刑事事件、民事事件、会社法等を国境にとらわれずに幅広く手掛けて、個人の依頼者とも企業の方とも海外の方とも話せる弁護士だと思っているので、そういった弁護士を目指す方には一番いい環境だと思います。もちろん、何でもできるが何もできないと言われないよう、いくつか専門分野を持つことが大切ですし、弊所の中には専門家を目指しておられる先生もいます。他方、専門を1つに絞ってしまうと世界が狭まることがあるかもしれませんが、弊所では、様々な案件を自ら手掛けたり、周りでみたりすることができますので、自分の進むべき道をじっくりと考えられる環境だと思います。
まだ私は入所して一年ですが、既に世の中のなかなか見られない部分を見たり、他人には話さない話を聞いたりしながら、それぞれの依頼者のお困りごとの解決に向けてお力になれることに面白さを感じていて、弁護士になってよかったなと日々思っています。 |